野平 美紗子(11回)
「私はデジカメを手に近所を散歩しながら俳句を作っています。」

※以前の作品はこちらから
 
 
   
夏茱萸や渋きを食みし日の遥か
夏茱萸や渋きを食みし日の遥か

茱萸(ぐみ)

小淵沢へ行った折、森の一角に見つけました。
終戦直後に子供時代を送った者にとっては、この茱萸はつい口に入れたくなる懐かしい実ではないでしょうか。
一粒採って口に入れましたが、渋くてとても食べられる味ではありませんでした。

 

12/7/16


   
風蘭を窓口に置く公民館
風蘭を窓口に置く公民館

風蘭

風蘭は山地の老木に着生する蘭です。
この公民館ではエビネ蘭に続き今度は
風蘭の鉢植えを展示していました。
この風蘭は「雲海」と名がついていましたが、ほのかな香りがあって、山林に迷い込んだような気分になりました。

12/7/20

   
咲き揃う水色朝顔ドレミファソ
咲き揃う水色朝顔ドレミファソ

朝顔

早く起きたご褒美のようにいろいろな朝顔に出会えました。
水色朝顔は、ちょうど音階のように5つが咲き揃い、朝の気分を明るくしてくれました。

12/7/30

   
向日葵のような子の欲し花いちもんめ
向日葵のような子の欲し花いちもんめ

向日葵(ひまわり)

真夏の太陽の下、元気よく咲いている向日葵にはエネルギーが溢れているようです。
この身体にエネルギーを貰えるような、こんな子が近くに欲しいな!と、昔の遊びの「花いちもんめ」を思い出しています。

12/8/1

   
溝萩や媼(おうな)の作る花の庭
溝萩や媼(おうな)の作る花の庭

溝萩(みそはぎ)

溝萩は盆花とも言われ、盂蘭盆(うらぼん)の頃に花が咲きます。
農家にはよく植えられている花ですが、これを切って束ね、祖先を祀る精霊棚に供えて、水を掛けるものとして使うという話です。
ご近所の農家の庭にきれいに咲いていました。

12/8/1

   
昼顔の登りきったるフェンスかな
昼顔の登りきったるフェンスかな

昼顔 

よく散歩する川縁で、朝八時頃写しました。
まだ十分開いてはいないようですね。
フェンスの上まで登りきって、空の様子を仰ぎつつ、今日も暑そうだな、と言っているようです。

12/8/3