野平 美紗子(11回)
「私はデジカメを手に近所を散歩しながら俳句を作っています。」

※以前の作品はこちらから
 

 

 
   

灸花絡むフェンスの飾り花

へくそかづらの花

「へくそかづら」のことを別名「灸花(やいとばな)」と言うようです。
どこにでも絡んでいる野草ですが、葉と茎が臭いことから、可哀そうな名がついています。でも、花はこんなに可愛いくて、絡んだフェンスを飾っています。  

10/8/9

   

苦瓜の赤き実ついに弾けたり

ゴーヤの実

この暑さの中、今年はあちこちでゴーヤ(苦瓜)の涼しいカーテンが見られました。ゴーヤの青い実は苦いのですが、栄養があるとかで、私も何度か食べました。食べ切れないで放置された実は、だんだん色付き、こんな風に裂けてぶら下がっていました。実の朱色が目を引きます。    

10/8/12

   

暑き夕豊かに揺れる白蝶草

ガウラ(白蝶草)

この酷暑で、どの花も萎れたり枯れたりが多い中、この花だけが夕風にさわさわ揺れて涼し気に咲いていました。もう、花は盛りを過ぎた様子でしたが、白い蝶の草とはよく名付けたものですね。     

10/8/16

   

白槿日がな一日空見上げ

白槿(しろむくげ)

記録的な炎暑の毎日。しかも雨が少しも降りません。この花も天を仰いで雨を欲しがっていたのでしょう。上を向いて咲いていました。  

10/8/31


   

よじ登り時刻見に来る蟻一匹

時計草

上方の花びらに蟻が一匹いて、時計を見ています。この花を写した時刻は多分11時頃でしたから、この蟻は時刻を見て、蜜を吸って帰ったと思います。    

10/8/31


   

花仙人掌寝苦しき夜が明けにけり

仙人掌(さぼてん)の花

季節は秋なのに、寝苦しい熱帯夜の続く毎日です。この仙人掌は夜明けに咲くと聞いていましたので、夜が明けて薄暗くなった頃写しました。大人の拳くらいの大きな花です。
ところが、明るくなったら一気に萎んでしまいました。はかない命の花です。

10/9/2